商品・サービスに対する感動や共感から生まれる「感性価値」。それを数値化・定量化するサービスが誕生した。2023年8月31日、感性AI株式会社とDIC株式会社は、オンライン素材探索・開発プラットフォームサービス「感性マテリアルプラットフォーム」β版の提供を、本日開始すると発表した。
感性AI株式会社(本社:東京都調布市、代表取締役社長:秋山 正晴、以下「感性AI」)とDIC株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役 社長執行役員:猪野 薫、以下「DIC」)は、国立大学法人電気通信大学(所在:東京都調布市、学長:田野 俊一、以下「電気通信大学」)の坂本真樹研究室が保有する感性(触感、質感)と人工知能(AI)に関する特許技術・知財を活用した「素材の感性価値定量化」によるオンライン素材探索・開発プラットフォームサービス「感性マテリアルプラットフォーム」β版の提供を2023年8月31日から開始します。
感性AI DICと感性AI、素材の感性価値定量化プラットフォームサービス「感性マテリアルプラットフォーム」β版提供を開始
~曖昧な感性ニーズからの素材探索・開発によるイノベーション創出を目指します~
感性価値の数値化でイメージの共有を促す
感性AI DICと感性AI、素材の感性価値定量化プラットフォームサービス「感性マテリアルプラットフォーム」β版提供を開始
~曖昧な感性ニーズからの素材探索・開発によるイノベーション創出を目指します~
本サービスは、数字や具体的イメージとして共有しづらい感性価値を数値化・定量化し、客観的なデータとして提示する画期的なシステムだ。たとえば、素材メーカーが当プラットフォームに自社製品(素材)を登録することで、手触り感や質感が数値化・定量化される。データはポジショニングマップとして可視化され、素材を探し求めるブランドオーナーと素材メーカーの双方で共有できるので、素材の選定や開発が従来よりスムーズに運ぶだろう。コンセプトの共有は、聞く側・伝える側の語彙や想像力で大きく左右される。当プラットフォームの活用で、イメージを細部まで擦り合わせられ、より品質の高いものづくりをスピーディに行える。
多彩な探索機能でコンセプト共有を支援
感性AI DICと感性AI、素材の感性価値定量化プラットフォームサービス「感性マテリアルプラットフォーム」β版提供を開始
~曖昧な感性ニーズからの素材探索・開発によるイノベーション創出を目指します~
今回提供されるβ版は、探索方法も多彩でユニークだ。素材の触り心地を表すオノマトペ(擬音語・擬態語)で検索できたり、イメージを膨らませる画像が充実していたりと、素材探しを頼もしくアシストしてくれる。商品のコンセプトワードから消費者が思い浮かべるイメージを性別・年代ごとに出力する機能や、素材の模様や柄が与える印象を評価する機能も搭載されるなど、マーケティングにも活用できそうだ。
終わりに
住宅、化粧品、カフェチェーン店などのコンセプトを見れば、「安らぎ」「ぬくもり」「丁寧な」といった、感性に訴えるワードが頻繁に目に入る。記事にもある通り「『感性』を新たな付加価値とすることで、共感・感動・共鳴を呼ぶものづくりの実践が進んで」いるのは間違いない。人間の内面にある曖昧な要素までもがAIに数値化されれば、新たなビジネスが今後も次々と生まれるだろう。現代を生きる人間として、AIが私たちの心にもたらす影響を注視していきたい。